警察と消防にお世話になりました。 [日常etc.]

 昨晩、父がいなくなりました。一人では10メートルも歩けないのにどこへ行ってしまったのかと捜しまわりましたが見つからないので、警察に頼もうと思い、母が119番だというから消防に電話してしまい、その後110番に電話をかけ、警察と消防に来てもらって捜しました。通報の電話から2時間後くらいに無事発見、保護してもらいました。

 昨日の夕食は6時半頃に取りました。でも父はベットで休んでいて、すぐに起きてこなかったので、先に母と二人で食事を済ませました。ちょうど7時頃、父が起きてきたので食事を出して、mizumiuは自分の部屋で少しネットを見て、眠くなったので仮眠を取りました。7時半頃起きて、居眠りしている母の横に座って少しだけテレビを観て、父の食べ残した夕食の片付けをしました。そして7時40分頃、ベットに父が居ないことに気づきました。靴箱にも父の靴がありませんでした。母に、父が居なくなった事を告げ、父がいつ出て行ったか気づかなかったのかと聞くと、寝ぼけていた母は、父が出て行く様子は見ていたようですが、庭におしっこをしに行くと思ったと答えました。すぐにmizumiuを起こしてくれればよかったのに!と母に言っても始まらないので、車で父を捜しに行きました。

 mizumiuが自分の部屋でPCの前と、少し寝ていた時間と、父の姿がない事に気づいた時間を計算すると、およそ30分程の間に父が居なくなっていることが分かりました。父は足腰がだいぶ弱ってきているので、それほど遠くまで歩けるはずはない思い、近所を捜しましたがどこにもいません。30分で、父の足で行ける範囲を少し超えたところも捜してみましたが、見つかりませんでした。

 以前、父は転んで動けなくなっているところを近所の人に助けてもらって、病院に連れて行ってもらったり、救急車が父を保護していてくれたりしたことがあったので、どこかで倒れていないか、誰かが保護してくれていないか、まさか事故には遭っていないだろうなとか、いろいろなことを考えました。父を捜している間ずっと母を一人にしておくのも心配だったし、夜だから真っ暗で、おまけに雨が降りそうな気配だったので、一人で捜すのは無理だと思い、すぐに消防と警察に電話をしました。7時50分頃です。

 消防車1台、パトカーが1台が10分以内に来ました。状況説明をして、父がどんな格好をしていたとか、特徴をこまかく話したり、写真を見せたりしました。家の近くを中心に捜してもらっていましたがどこにもいなくて、捜索の規模を広げようとしていたら、最初のパトカーから40分後くらいにもう一台パトカーが来ました。夜で暗かったからでしょうか、父の捜索に捜索犬を配備するから、父の着ていた、できればニオイがついている服を用意するように言われました。警察犬が捜索するなんて、もしかして事故とかに遭ってしまったのか、と一瞬ですが、不吉なことも頭をよぎりました。

 警察や消防の人たちの聞き取りや説明が済んで後、mizumiuも自分の足で近所を捜しまわりました。警察や消防の人たちは、近所の公園や、家と道路の間とか、人や車があまり通らない場所等を捜してくれました。でも父は見つかりませんでした。警察の人から、いつも行く場所などに連絡が取れるなら、もし父が来たら知らせてもらうように電話をかけて協力を依頼するように言われました。お金を持たずにタクシーを使って親戚に家によく行っていたので、親戚の叔母にも電話をかけました。

 それから50分後くらいに、3台目のパトカーが家から50メートル程離れた場所で、父を発見、保護したという知らせが入ってきました。mizumiuも消防の人も、警察の人も、一度は捜した場所だったのですが、父を見つけることは出来ていませんでした。父はこんなに近くに居たのに捜しきれなくて、ちょっと大事にしすぎちゃったかと反省しましたが、警察の話によると、警察の人たちもも気づかないような道の奥の茂みのところで、頭を抱えて座り込んでいたそうです。だから見つからなかったんだそうです。

 ひとまず、怪我などせず無事に保護できたことに安堵し、警察、消防の方々にお礼を言いました。皆さん(全部で10人くらい)、無事でよかったと喜んで下さいました。父は家の前までパトカーに乗ってきましたが、ここが家?と不思議そうな顔をしていました。それでも礼儀正しい父は、警察や消防の方に、「どうも、ありがとうございました!」をはっきりと大きな声でお礼を言っていました。

 倒れそうになっている父を支えながら家に入れていつも座る椅子に座らせました。警察では書類が必要だという事で、保護した人をちゃんと引き取りましたという確認の書類に、引取り人としてmizumiuがサインしました。名前の後には印鑑ではなくて、左の人差し指の指先に黒いインクを付けて指印をしました。拇印ではなく、人差し指なんて、なんだかちょっと複雑な気分でした。

 書類を提出して後、警察の方から今後また捜索とかするようなことがあった場合のために、父の写真を取らせて欲しいと言われました。警察も交代や移動があるので、父みたいな高齢者の情報を警察内でも共有していたいためだそうです。警察の方が父の前に立って顔写真を撮ろうと構えると、普段、写真を撮られる事を嫌がるのですが、父は明らかにカメラを意識した目線で撮られていました。

 とにかく何事もなく、元気な姿で戻ってきてくれたのがうれしかったです。でも、世話かけやがって!という気持ちも少しあり、父にゲンコツの真似をして注意しました。でも父に反省の色はなく、ゲンコツをする真似に合わせて、痛そうな顔はしましたがすぐに涼しい顔をして、テレビを観ていました。それでも、暗い中を一人で歩いて動けなくなってしゃがんでいたので疲労が出てきたのか、すぐにベットに向かいました。汗をかいていたので、体を熱いタオルで拭いて手早く着替えさせて、あったかくして寝かせました。

 高齢者が行くえ不明になり、警察に捜索を依頼すると、「捜索届け」を出さなくてはなりません。(確か、居なくなったのが確認できた時間から2時間後?だったかな)その時に、本人と分かる顔写真が必要です。身体的特徴や、どんな服を来ていたかとか、髪型、お金を持っているか、話が出来るか、等々、さまざまな情報を提供しなくてはなりません。そのために、日頃の準備が大切です。顔写真の準備、その日の服装、何を所持しているか、等々、正確に落ち着いて話せるように、メモしておくのも良いと思います。

 もし、ひんぱんに徘徊等で居なくなるようでしたら、毎朝、本人の顔と全身の写真を撮っておく事をお勧めします。mizumiuはよく、父に名前や住所の分かるものを持たせたなさい、とアドバイスをもらいますが、父みたいに何かを持つのを嫌がる高齢者の場合や、そもそも何かを持って出かけるのを忘れている高齢者には、服に住所や名前を書いた布を貼付けるとかして、警察に保護された時に、本人と確認できるようにしておくのもいいかと思います。

 父の徘徊は忘れた頃にやってきます。今日のmizumiuは迂闊でした。油断して寝てしまったのですが、最近は足腰弱っているから遠くまで歩くようなことはないだろうと、タカをくくっていたのを猛反省しています。父の頭にいつスイッチが入るのか分からないのが厄介なんですが、行こう!とスイッチが入った父の希望はなるべく叶えたいので、歩きたいなら極力歩かせます。歩け!と脳が指令するのは、脳自身が生き延びたいという信号だというのを、何かで読んだのか見たのか、そういった記憶があるので、それに歩く事自体はリハビリにもなるので、mizumiuの体力の続く限り、父の行こう!には付き合っていくと思います。

 ただ徘徊はいろいろな危険もはらんでいるので、介護する人間は本当に気をつけなくてはなりません。事故に遭うとか、脱水症状、日射病、体の冷え、など、認知症だと自分から助けを求めるのは難しいので、まわりのサポートも重要になってきます。昨晩は稲光がちらほら見えていて雨が降りそうだったので、雨に降られて肺炎になる人もいるから、早く見つかってよかったですね、と警察の方に言われました。本当に、そう思いました。実際、パトカーから降りた父の手は冷たくなっていました。高齢者だから体力もないし、発見が遅れていたら大変だったなと思いました。

 何もなくてよかったのですが、気づくと夜10時です。もう寝る時間。mizumiuも緊張が解けて、どっと疲れが出てきました。でも出来る限りの家事、片付けをして、父と母の様子をいつもより丁寧に確認してから寝ました。以前より父の徘徊は減っていますが、まだ安心は出来ないという事を思い知った夜でした。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。