介護って、自分の闇とどう向きあうかってこと・・・。 [介護etc.]

 介護について話す人をテレビで観て、mizumiuなりの「介護論」を考えてみました。 普段、mizumiuはテレビをほとんど観ません。父と母が家に居て起きている間は、ほぼテレビばかり観ているのですが、二人がミドルステイ中の今、家のテレビ画面は黒いままです。テレビをつけたとしても、ほんとにたまにで、それも断片的に観るくらいで、チャンネルもあっちこっちに飛びます。

 いつのことだったか忘れてしまいましたが、たまたまNHKの「ハートネットTV」で、『ペコロスの母に会いに行く』を描いた岡野雄一さんと作家の田口ランディさんの対談を観ました。2、3ヶ月前のことだと思います。もしかしたらアンコール放送だったかも。その中で印象に残っているのは、ランディさんが岡野さんのコメントの後に「介護って、いかに自分の闇と向き合えるかだよね・・・。やさしくなれないとか、手をあげちゃうとか、そういう自分の闇の部分とどう折り合いをつけるか・・・」みたいなことを言ってました。

 いや、言ってないかもしれない。でもmizumiuの記憶の中では、こんな感じに残っていて、「そうだよな〜」と腑に落ちたのを覚えているのです。岡野さんがやさしく認知症の母に接する漫画を見て、普段の介護からのストレス解消にしている一般女性のコメントに対して、岡野さんが、「あの場面の前には、叱ったり怒ったりがあったんです・・・」みたいなことを言った後に、ランディさんが言ったのが、「自分の闇」。

 mizumiuは10年程前、田口ランディさんのメールマガジンをよく読んでいた時期があって、その時から、自分の考えていることを、直球に、しゃべっているかの様な、まるごと全部正直な文章を書く人だな〜と思っていました。テレビのランディさんのコメントも、そのままだな〜と思って聞いていました。上手く言い表せているかわかりませんが、本当にそうだな〜と思ったのです。

 それからまたしばらくして、今度も「NHKのスタジオパークからこんにちは」で、ペギー葉山さんのアンコール放送をたまたま、全部じゃないですが、ちょうど介護についてしゃべっているところを観ました。「介護は、やった人しかわからない」というくだりです。ペギーさんは、もう亡くなられてしまいましたが、ご主人の介護をされて、自身も大変苦労されたそうです。

 mizumiuは基本「〜やった人にしかわからない」という言い方があまり好きではありません。というのは、それを言う人たちの多くが、そう言うことで「自分たちは特別」感を強くアピールしている気がして、「あ〜、そうですか〜」としらけてしまうのです。それに、「やったことなくたって、人間には想像力というものがあるではないか〜!情報がある、画像もある、それに感性が加われば、全部じゃなくても、伝わるものは伝わるんだ!」と、変に人間の能力というか良心というか、人類愛とも言うべきか、人間に期待している部分がまだ残っているのです。

 でも、田口ランディさんの「いかに自分の闇と向き合うか」というコメントが記憶にあったので、ペギー葉山さんが、「介護はやった人にしか分からない」という発言も深く感じ入って聞いてしまいました。「相当な闇と対峙してこられたんだな〜」と。

 介護って、下の世話、徘徊への対応、認知症で身内が変わってしまうことに対する様々な葛藤、疲労、家族間の問題・・・、本当にたくさんあって、それってすべて、自分の闇の感情を刺激するものばかりなんです。そういった中で、自分の闇から逃げずに、如何に自分の感情をコントロールして介護できるか、なんだと思いました。

 そして思うのは、介護がらみで家族間の問題が出てくるのは、無理もないなということ。miumiuが思うに、本気で自分の闇に向き合えない人は、介護から逃げるか、無視していきます。別に介護している人がエラいとか、闇と向き合えるからスゴいとか言うつもりはありません。介護以外、仕事とか子育てなど、その人なりのやり方で闇を感じて生活しているのでしょう。

 でも漠然と介護に対する不安が増大しているのは、そこで味わうであろう闇を恐れているんだと思います。自分の闇に負けて体を壊したり、鬱になったりする人だっています。介護って、どうやったって辛い!負担を軽くすることは出来ても、楽しくて仕方ないということではまずないんじゃないでしょうか。
 
 いや、なかには介護が楽しいという人もいるかもしれない。たぶん、そういう人は自分の闇とちゃんと向き合ってきたんだと思います。闇を経験して、逃げなかった人は、ちょっとやそっとのことで動じなくなりますから、介護に振り回されることもなくなるし、気持ちの切り替えも簡単に出来てしまうのでしょう。

 mizumiuもたくさん自分自身の闇と向き合ってきました。父や母に対して、介護をしてやっていると言えないのは、自分の闇の暗さを体験しているから。介護させてもらっていると、常に謙虚な気持ちでいる訳ではありませんが、介護を通して得てきたものってなんだろうと考えた時に、まだまだ介護は続くのですが、この闇と向き合うことなんだと、最近強く思うようになりました。

 と言っても、闇やネガティブなことは、自分自身に対しても他人であっても、すること、考えること、ぜ〜んぶが、お腹いっぱいです。だから、これからは楽しいことだけやりたい、楽しい人とだけつき合いたい、ポジティブ、プラスなものに囲まれたいという気持ちが半端なく強くあります。そういうふうに思えたのも、ちゃんと自分の闇に向き合ったからです。

 このブログを書くことは、ある意味、mizumiuにとっては自分の闇と対峙することです。だから書くのが嫌になったりめんどくさくなったりするのですが、書かないで、うやむやにしていると、闇が心と身体に残ってしまいそうなので、書いて自分の闇を見つめていきたいと思います。闇を見ていると、光も見えてきます。そういった介護の面も、もちろん、書いていきます。



 


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