電話をかけてくる母。

　母は時々電話をかけてきます。自分の用件を伝えると、こちらにはお構いなしに勝手に切ります。たぶん、mizumiuと話して安心するのか、気が済むみたいです。

　一度、「会いに来てよ！」と言う電話があったので、それほど時間をおかずに会いに行くと、
「どうしたの？何かあった？」と開口一番言うので、ちょっと面食らってしまう時もありました。そういう時は、わざわざ時間作って会いに来てやったのに〜と思わないこともないですが、
「会いに来たの。お元気でしたか？」と会話を始めます。大人な対応をします。

　月曜日にも電話がありました。
「Nさん（母の名）がmizumiuさんとお話したいというのですが、今大丈夫ですか？」と施設の職員さんが電話をかけてきてくれて、母に代わってもらいました。
「Mちゃん、なんで、会いに来ないの！」とご機嫌斜めな声。
「ん？先週会いに行ったでしょ。予定があったから、短い時間だったけど」
「もう一週間も来てないでしょ！」
「お母さん、会いに行ったのは木曜日でしたよ。今日はまだ月曜日ですよ」
「あの後、ライブに行ったの？仕事はどうだったの？」

　木曜日に会いに行った時に話した内容は覚えているので、完全にボケている訳ではないのですが、時間の感覚が、すでに母タイムです。こういう時は、母に合わせて、会話を楽しみます。

「また近いうちに映画観に行こうね。でも今学校休みで、学生や子どもや家族連れが多いって言うから、しばらく待ってね」
「わかった。病院へも行く？」
「あ、それね、来週予約取ったから、来週行こうね」
「わかった」
「お父さんは元気？お父さんのこと、ちゃんとケアしてあげてよ」
とmizumiuが言いかけたその側から、受話器を職員さんに返す声が聞こえてきます。自分の用件を伝え、mizumiuと話をして安心した母は、もう気が済んだようです。こっちはまだ終わってませんけんど〜と思うmizumiuですが、仕方ないので、電話を切ります。こんな感じで、急に電話してくる母ですが、電話で話すこともリハビリの一つだと思うし、それで母の気が済むみたいなら、良しとしようと思うmizumiuであります。



　

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