薬によっては。 [父]

 薬の効用は計り知れないものがあります。ただそれが本当に体と合っているかを知る事も大切で、体力や認知能力、代謝の落ちている高齢者の場合は特に注意が必要だと思います。

 mizumiuは母が倒れてからは父の通院にも付き添い、様々な診療科を受診してきました。その中で、この薬は飲む必要があるのかどうか疑問に思った事は医師に相談して、止めてもらったりしたことがあります。父の認知症が進むにつれて、薬の服用を嫌がったり、むせが出るようになって、薬を飲む事が難しくなったりしたからです。薬を止める事で、リスクが上がることもあるかと思いますが、当時のmizumiuにとっては、毎日の父の生活が快適になることのほうが大切で、薬を服用させることで父とmizumiuの間に起きる大きなストレスを軽減させる方が本当に優先する大事なことでした。

 今月初めにあったカンファレンスで、主治医の先生がいろいろと調べてくださり、一つ薬の服用を止めたという報告を受けました。それは前立腺肥大症を抑える薬です。父は長いこと泌尿器科に通っていて、長期間服用していた薬です。前立腺肥大症は癌に発展するリスクもあるので、手術をすることもあるそうですが、父の年齢と体力を考えたら、手術することのメリットが少ないということで、薬で抑えるという方向性を取っていました。

 前立腺肥大症を抑える薬は、ホルモンバランスに働きかけるらしく、それが原因で父の体重が減り続けたのではないかと主治医の先生は見たようです。実際のところ、服用を止めてから父の体重は減り止まり、少し戻ってきました。高齢者の体重減少は命取りになるので、一つの原因が取り除かれたことは、良かったと思います。

 ただ、前立腺肥大症の薬の服用を止めれば、尿が出にくくなるリスクもあります。その点を主治医に確認したところ、「今のところ、尿の排泄に大きな変化はないし、Yさんのおむつを見て職員が尿の量をチェックしています。尿の出が悪くなるようであれば、その時にまた服用させるかどうか決めましょう」と言われました。尿が出なくなることは、体にとっては大きな負担です。でも体重が減り続ける事も心配です。

 このように薬の服用は、体力のある体には有効だと思いますが、体力の落ちた高齢者には強すぎたり、別の症状を起こしたりすることもあるようです。体が薬を受け付けなくなることもあるでしょうし、薬一つを服用させるだけで、介護する側が相当な体力を消耗する事もあります。薬の服用は、毎日することですから、それがどのように作用するのか、医者任せにするのではなく、自己管理が大切だと思います。それが出来ない高齢者や子どもには、周りのケアが本当に大事だと思います。
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