リハビリと食事初め [母]

 母のリハビリは、倒れてから4日後くらいから始まりました。半身不随になるってどいうことか、母を見ていて良く分かりました。とにかく、体のバランスが取れないのです。最初の頃リハビリ用のベットに腰掛けることもできませんでした。座った状態を維持できないのです。

 脳の一部に損傷を受けると、見た目は変わらないのに、母は体をコントロールする事が全く出来なくなりました。おまけに母は体重があったので、自分の体重に引っ張られるように左側に倒れていきました。顔も歪んだままで表情がなく、左腕と左脚はだらんとしてぜんぜん力が入りませんでした。

 この頃の母の様子で印象に残っているのは、車椅子に座らされて食事を待っている時などに、頭を普通に動かせないからなのか、首を変な方向に曲げあごを上に向けて何かを見ている姿です。そばに行ってまっすぐ前を向くように直してあげると、また同じようにあごが上がっていって、変な向き方をするのです。そんな風にしたら寝違いを起こして、首が痛くなるよと言っても直りませんでした。

 もう一つは、食事です。母はもともと大食漢でよく食べる方でしたが、倒れてからの食べ方には凄まじいものがありました。早いのです。そんなに急いで食べなくていいよ、おかずも一緒に食べてと、食事の介助をしながら言うのですが、ぜんぜん聞いていませんでした。この世の終わりで、これしか食べる物がないといった感じで、おかゆやおかずを口の中にかきこんでいくのです。

 これも生きたいという生命力の現れなのでしょうか、動く右手を使ってあっという間に平らげてしまうのです。同室の患者さん達は、15分から20分かけて食事をするのに、母は3分程で完食していました。この超早食いはしばらく続きました。利き手の右手が動くのは本当に幸いでしたが、左手がぜんぜん動かないので、バランスが取りづらそうでした。

 また顔の半分も麻痺の影響で感覚が鈍感になっていて、特に口の左側の感覚がほとんどないみたいで、よく食べ物をこぼしたり、きちんと口に入ってない状態が分からなかったりで、散らかし放題の食事スタイルになりました。食べた分より、こぼした分が多いときもあり、mizumiuはエプロンに落ちた物をすべてかき集めて母の口に運んでいました。病院食は一粒残さず食べても母には足りないので、もったいないもったいないと言って食べさせました。

 脳に損傷を受けると、嚥下機能が落ちる方もいるそうなので、食事がとれるのは本当にありがたいことだと思います。母も少しは嚥下機能が落ちていましたが、とにかく食べたいの一心でむせながらも食べつづけ、それが喉元のリハビリになったようです。

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