ようやくメガネを新調しました。 [父]

 父にメガネを新調しました。ようやくです。たぶん半年くらいはメガネ無しで過ごしていました。無くても日常生活に問題はなかったのですが、やはり目から入る情報は多いし、それがよりクリアに見えるとなれば、それだけで脳に新しい刺激になるのですが、父のご機嫌が邪魔をして・・・。

 父は近眼で、ずっとメガネをかけていました。でもメガネをどこに置いたか忘れて探したり、枕元に置いて自分でふんずけてゆがめたりしてメガネの管理が出来なくなっていました。コントとかでメガネがずれているおじさんがでてきますが、あれ以上に両耳にかかる部分がかなり歪んで左右のバランスがおかしくなっているメガネを父は平然とかけていました。

 一度はmizumiu一人でメガネを直しに行きました。その後耳にかける部分の片方がかなり歪んでしまい、また修理かと思っていたら、父は自分でまっすぐにしようとしたらしく無理に力をかけたのでしょう、耳にかけるところが折れていました。もう無理だなと思いましたが、父の枕元に置きっぱなしにしていたら、そのメガネを普通にかけていました。あちゃ〜と思いましたが、意外に安定感がよく、メガネの機能を果たしているのには驚きでした。でもデイサービスの職員さんにも苦笑いされたので、さすがにそこまではほっておけないと、壊れたメガネを没収しました。

 新しくメガネをつくるか、どうにかメガネを直してもらうか、どっちかしなくてはと思い、父に、メガネを作りに行こうと誘いましたが、なかなか首を縦に振りませんでした。「メガネ要るでしょう?」と聞くと「要らない」と答え、メガネ無しでテレビを観ているのです。何度もメガネ屋に行こうと誘いましたが、拒否されました。一度はメガネ屋に連れて行きましたが5分も持たず、帰るを連発。ある時はメガネ屋の駐車場に行っても、車から降りず、そのまま帰宅。父を外に連れ出すのはいろいろな条件を踏まねばならず、母のこともあるので、テレビが観えているならいいかと、ほったらかしていました。でもやっとメガネを作りに行くことができました!

 その日は父はデイサービスがお休みでしたが、なんとなく、mizumiuの言うことを聞いている感じでした。今日だ!と思い、とにかくメガネ屋に連れて行きました。今まで行ったことのないメガネ屋です。処方箋なくても、その場で視力検査してもらえて、最短2時間でメガネを作ってくれる。あまり人がいない午前中をねらって行ってきました!

 やさしそうな若い女性のスタッフさん二人が対応してくれました。目を検査して視力を計り、目の焦点距離を計り、壊れたメガネと比較して、新しいメガネのレンズの度数が決まりました。父は戸惑いながらも、まだおとなしくスタッフさんやmizumiuの言うことを聞いてくれてました。次はフレーム選びです。銀縁よりもプラスチック製のメガネのほうが父に似合うと思い、それも黒やブラウンよりも、赤とかピンクの入った色のフレームをいろいろと選んで試してみました。でも父にはもう限界で、「どっちが良い?」と聞いても、「分からん!」とうんざりしてます。それならとmizumiuの選択で、スタッフさんと相談しながら選びました。

 フレームが決まり、レンズの種類を選び、お金を支払い、引換証をもらってメガネ屋を後にしたのは、およそ一時間後です。レンズの在庫がなくて、その日にはメガネが完成せずに後日引き取りですが、何ヶ月も前からメガネを作りたかったので、一時間でそれを済ませることができたのがとてもうれしく、mizumiuとしては「ついにやったぞ!」と心の中でガッツポーズしてました。父の機嫌はもう斜めになってましたが、気分のいいmizumiuはファミレスへgo!と父を誘い、2階へ向かいました。お腹は空いていると言っていた父ですが、ファミレスの前に来ると食べないと言い出し、帰ろうを連発。

 父のペースを無視して、メガネ作りという刺激を与えすぎたかなと思い、食品コーナーでいなり寿司と巻き寿司とたいやきを買い、フードコートの空いてる席につきました。父は食べました。お腹空いていたんです。もう食べないというから片付けて、駐車場へ向かおうとしたら、半分残っていたいやきを食べると言い、車に乗ったら、残りの巻き寿司も食べていました。

 認知症の父の場合、こちらからの問いかけになんでもかんでも「嫌!」と拒否するか、「分からん!」と答えることが多いです。「こっちは親切に言ってやってんのに、嫌ならいいよ」とmizumiuもなおざりにしてしまうことが正直多いです。その点、デイサービスの職員さん達や朝のヘルパーさん達は、上手く父のご機嫌をとって誘導してくれます。父のつれない言動に、腹を立てたり、困ったりすることの多い毎日ですが、認知症の介護には忍耐と寛容が必要で、それに愛情と尊敬も忘れてはなりません。認知症の父は、もう自分のしたいことしかしません。それを認め、サポートし、父のためになることには拒否されても嫌がられても実行する、というのがmizumiuが毎日最大限努力してやっていることです。介護って大変というのは簡単ですが、実は人間関係をそこで学んでもいるんだなという感覚もあり、自分の器も毎日計られているという感じです。






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