買い物は楽しい! [母]

 母の通っているデイサービスでは、月に2、3回買い物に行く日があります。その日は、朝プールのリハビリをして、食事を済ませ、お昼寝をした後、3時頃から買い物に行き、そのまま帰宅というスケジュールです。

 母は買い物が大好きです。買い物に行く日でない時でも、デイサービスにパンや野菜、ヤクルト等を売りにくる人がいるらしく、帰ってくるとバックの中にお土産が入っていることもあります。朝迎えの車に乗るとmizumiuの顔を見て、右手の親指と人指し指で丸を作り、「お金入れた?」と合図してきます。普段、母にお金は持たせません。現実問題として、母は自分でお金の管理ができないし、デイサービス側もその管理まで出来ないので、お金を持たさないようにと言ってくるからです。

 「今日は買い物行く日でしたっけ?」と職員さんに聞くと、「今日じゃないですよ」と返ってきます。「今日はお金要らないでしょ?」と母に言うと、「ヤクルト買う!」と言います。職員さんが、「今日はその人は来ませんよ」と言うと、さすがにおとなしく引き下がりますが、忘れた頃にヤクルトの人が来て、でもお金を持ってなくて何も買えないと、家へ帰って来てからブーブー文句を言います。「なんで、お金入れといてくれなかったの!」、「誰か来てたの?」、「ヤクルト買えなかった」、「前に買ったのがまだあるからいいでしょ?」、「も〜、いつでもカバンの中にお金入れといてって言ってるのに!」という会話が続きます。他の利用者さんは買い物して、自分は出来なかったのが悔しいのです。

 買い物の日でも、「お金入れた?」と指で丸作って聞くので、「入れたよ」と言うと、「いくら?」と聞いてきます。そして指を一本立てます。これは一万円入れたか?という意味で、「三千円」とか「五千円」とか言うと、露骨に嫌な顔をして、「少ない!」と言います。「食料品三千円分って、結構な量だよ!」と言い返すと、「それじゃ足りない!」と主張します。たまにmizumiuの手元に千円札や五千円札がない時、一万円札を入れた事があり、その時は買い物袋3つ分も買ってきたこともあります。

 母は、昔から浪費家でした。家族が多かったというのもありますが、特に食料品はいつも大量に買ってました。ある職員さんが「○子さんは、値段見ずに買い物かごに入れるんですよ」と言うくらい、どんどん買っていきます。お金を渡したら全て使い切る勢いでいます。まぁ、それでも月に2回程度のことだし、母の年金を使っているわけだし、mizumiuの買い物の負担が減ると思えばいいと、それほど気にしていませんでした。

 でもある時、いつも少し厳しい職員さんと一緒に買い物をした時、その職員さんが「○子さん、金額オーバーしても私は計算しませんからね。自分で何をどれくらい買ったか計算しながら、買い物してくださいね!」と牽制されたことがあったそうです。母は、その一言で、せっかく楽しみにしていた買い物の気分を台無しにされたらしく、買う気が失せたようで、少ししか買い物してきませんでした。帰ってきてからも、「あんなふうに言われたら買う気も失せるわ」と、気分を害されたとご機嫌斜めでした。

 でもそれをまわりにはちゃんと伝えたらしく、翌日、別の職員さんが「昨日の買い物について、何か言ってませんでしたか?」と聞いてくるので、「○○さんに、買い物気分壊されたみたいでしたよ」とmizumiuが笑って言うと、その職員さんも「そうだったみたいですね〜」と笑っていました。その次の買い物の日には、別の職員さんと、しっかりと買い物して帰ってきました。

 「そんなに買い物したいならmizumiuと一緒に行こうか?でもお父さんを一人にしておけないから、デイサービスを休むなら、連れて行くよ」と母を買い物に誘うと、「嫌だ、行かない、いいの」と首を横に振ります。母は、デイサービスは休みたくないのです。他の利用者さんといっしょに、買い物するのが楽しいみたいで、mizumiuと二人は嫌みたいなのです。そういとこは、結構はっきりと線を引いている母です。





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