着替えが足りない。

　母もそうですが、よく父もお漏らしをします。老健施設の入所案内には、ズボンは４枚と書いてあったので、それが無くならないように、お風呂の回数に合わせて持っていけばいいと見ていたのですが、やはり足りないようでした。

　母の場合と同じ状況です。それで、今日父を介護している職員さんに確認をとり、明日、ズボンを多めに持って行くことにしました。父はリハビリパンツやパットを濡らさずに、ズボンに漏らすという芸当をやらかすので、時間が経つとおしっこ臭くなってました。老健でも、臭っているのでしょうか。

　昨日の歯医者へ行く前と同じで、今日も父は元気がなかったそうです。夕飯もだいぶ残していたとか。父の歯ブラシを手伝い、入れ歯を洗いました。意外に素直に入れ歯をはずさせてくれたので、機嫌が悪い訳ではなさそうです。「眠いの？」と聞くと、頷くので、まだ夜の７時でしたが、ベットへ連れて行きました。

　今日は歩行器を使って歩いたそうですが、足が残って身体が前に傾いていたそうです。ベットまでの10ｍ程をmizumiuも一緒に歩きましたが、やはり身体が前に傾き、倒れそうになってました。歩けるうちは、とにかく歩いて欲しいけれど、父も転倒の可能性があるので、誰かと一緒でないと歩かせるのは危険です。それでも歩くという行動を、老健でも続けてもらうように、再度お願いしようと思います。

　母の洗濯物も取りに行くと、母はまたもや便失禁があったようで、「もうちょっと早くトイレに連れて行ってと言ってれば良かったんだけど・・・。漏れちゃってから、あの職員さんに、うんこしてない？って聞かれちゃったよ。臭っていたんだね」と言うので、「あったりまえさ〜！うんこは臭うんだよ。みんなにばれたんじゃない？なんで、うんこしたいって言わないの？」と返しました。

　すると、「いや、誰も近くを通らなかったから。来ないな〜と思ってたし、まだ大丈夫かな〜って思ってさ〜」と言うので、「お母さん、はい、右手上げて、大きな声ですみませ〜ん！って言うの！そしたら誰かが気づいて、来てくれるから。トイレに連れて行ってくださいって、ちゃんと言うの！わかった！」と念をおしましたが、母は、人に物を頼めないのです。

　やはり、排泄行為を他者に頼ると言うのは、恥ずかしさが伴うので、母はまだそれを頼むのに、大きな決心がいるみたいです。「もっと早く言っていればさ、あんなに漏れなかったのにさ。お尻全部洗ってもらってさ、恥ずかしかった」と言ってくるので、「ズボンには漏らしてないんでしょ！トイレでお尻洗ってもらって、よかったじゃん！うんこは出たけど、セーフだよ」と訳の分からないフォローをしておきました。
　
　それでも母は、「あの人にやってもらった。あ〜恥ずかしかった」とまた言うので、「よかったね〜、きれいにしてくれる人がいて〜」と返しましたが、「下剤をやめたらいいんだよ。あれ、飲むからダ〜ッと出ちゃうんだよ」と続けるので、「下剤飲んでいるの？じゃ、今度主治医の先生に下剤要りません！ってちゃんと話してみて」と、うんこ話が続きました。なぜだかわかりませんが、母はmizumiuには、失禁したことを話したがります。

　mizumiuはうんこが出たら、バンザイと喜んでいたので、母もうんこの話を気兼ねなく話せるのでしょう。人間は食べたら、出る、生き物です。排泄の機能が衰えてくると、いろいろな影響が出てきます。それが老化という、逆らえない現象であるならば、排泄が上手くいかなくなっても、それを本人が負担に思わないように手助けをするのが介護です。慣れてしまえば、何ともないですが、なにしろ臭いので、介護する側の人間が、その介護をどれだけ負担に感じずにやれるかにかかってきます。

　本人のプライドもあるから、叱ったりしてはダメだと言われますが、mizumiuはうんこしたのに拭いてないとか、うんこがついていても下着を替えない、等に対しては、大きな声で叱りました。でも着替えさせる時には、冗談を言ったり、うんこをおもしろおかしくするような話をすると、父や母も気が楽そうでした。

　あと、父がまだ布の下着を着ていたとき、便失禁をした時は、少しの汚れだと洗っていましたが、汚れがひどい時には、迷わず捨てていました。うんこ汚れを落とすって、かなりの労力がいります。汚れを落として、洗って、漂白して、はmizumiuにとっては大きな負担でした。平気な人もいますが、mizumiuはそれをすると、介護する心が折れそうな気になったので、ゴミ箱行きにしました。負担に感じることは、介護に関して、やらなくていいことは、やらなくていいと思います。

　

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