Mちゃんの苦労がわかったよって言われてもねぇ。

　先月、久しぶりに義姉から電話がありました。

　こんな時間に電話してくるのは、ケアマネージャーかデイサービスの職員さんだろうと思って出たら、義姉でした。朝母のお迎えが来る頃、その日はちょうど父を病院へ連れて行く準備もしていて、超忙しい時間帯に電話してきました。

「Mちゃん？携帯に電話しても通じないから・・・」
「携帯番号替えたの。（兄弟姉妹に連絡を取るつもりないのでお知らせはしてませんよ〜と心の声）」
「そうだったの」
「今忙しいけど、急ぎの用ですか？」
「ううん、急ぎじゃない」
「そうですか、私は今時間ないので・・・。後でかけ直しますね〜」

という短い会話をしました。もちろん、かけ直しませんでした。用があるなら、向こうからかけてくるだろうと思ったので。というより、こっちはそちらに用はないですよっていう意思表示のつもりで（笑）。

　一週間後の夜10時過ぎ頃、家の電話が鳴りました。mizumiuはシャワー中で電話に出ることができませんでした。それに古い電話なので着信記録の番号も残らなかったので、兄達からだろうと想像はしましたが、かけ直しませんでした。
　
　その次の日の朝、７時半頃電話が鳴り、今度は兄からでした。mizumiuが電話を取ったことに驚いたようで、忙しくないかと聞いてくるので、どんな用件なんだろうと話しを聞きました。兄達は、普段連絡一つよこさないし、父と母の介護にもノータッチ。mizumiuが覚えているのは、借金の申し込みの電話しかないので、もしお金の話しなら、きっぱり断ろうと思っていました。

　今回の電話は借金の話しではなく、兄のお嫁さん、義姉のお父さんが脳梗塞を起こして入院し、無事に退院出来たけど、問題行動が多くなっていること。そしてよく家を出て行ってしまうので、兄達はしょっちゅう呼ばれて探しに行っているけど、どうしたらいいのかという相談でした。

　mizumiuは介護の知識と経験があるので、兄から、義姉のお父さんの様子を聞き、やること、やったほうがいいこと、そしてmizumiuが思うことを、冷静にアドバイスしました。兄は、義父さんの変わりようにどうしていいか分からないみたいで、mizumiuの話しを真剣に聞いている様子でした。夜も昼もなくて、義姉も義母も大変なんだと話し、笑いを誘うかのように「Mちゃんの苦労が分かったよ〜」などと言うをmizumiuの心は静かに聞いていました。

　そう言われても、正直何の感情も起きませんでしたね。ただ、義姉のお父さんが比較的若くて（70歳代始め）足腰もしっかりして元気だから、これから大変だろうな〜ということだけ。もちろんそれも正直に伝えました。そこで兄は、父と母のことを聞いてきたので、さらりと今の現状を伝えました。母の圧迫骨折も、入院、リハビリも、父の入所も、体重が減っていることも、長姉が出て行ったことも、姉妹達とは連絡を取ってないことも、な〜んにも知りません。

　そんなことが起こっていたの？と、驚いて言葉を失っている様子でしたが、「mizumiuは介護の経験と知識があるから、そちらのお父さんの介護に関して、教えてあげられることは教えるけど、こっちはこっちでやっているし、もう区切りはついているから、そっちもそのつもりでいて」と伝えると、苦笑いして黙っていました。

　「家族みんな仲いいんでしょ、そっちは。義母さん一人じゃ、相当キツいから、みんなで協力して義父さんをケアしてあげないとね。体が丈夫で元気なら、きっと介護は長丁場だよ。おトイレはまだ自分で出来るんでしょ。そのうち出来なくなって失禁もあると思うよ。まずは義父さんに生活のリズムを作ってやりなよ。介護保険料払ってんでしょ。役所で聞いたり、ケアマネージャーとコンタクト取ったり、デイサービス探したり、使えるサービスは使ってさ。周りもキツいけど、一番苦しいのは、今は義父さんだと思うよ。いろいろなことが分からなくなり始めの頃だからさ。まぁ、がんばって」と言って、こちらから電話を切りました。

　介護って、本当に突然やってくるんです。介護するって大変だけど、いきなりやってくるので、やりながら学んで対応していくほかありません。少しでも心構えというか、介護に備えることができるような情報をこれからまとめたいなと思っていた矢先だったので、兄貴たち、大変だろうな〜と人ごとのように少しだけ心配しました。介護に関すること、年末までにまとめたいな〜。そしたら、このブログでもお知らせします。




　

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