親を施設に預けることについて。 [介護etc.]

 今日から父と母はショートステイです。二人を介護タクシーで見送った後、父の身支度を手伝ってもらったヘルパーさんと少し話しました。

 別のヘルパーさんから、mizumiuが12月からミドルステイを利用する話しを聞いていたらしく、今日のヘルパーさんも自分のご両親を施設に預けていることについて話してくれました。

 「一度、介護から離れてしまったら、また自宅でやるっていうのは厳しいね。うちのとこも、妹の家で両親を看ていて、最近施設に預けたけど、妹たちはレンタルしてた介護ベットをすぐ返したよ。もう家では無理みたい。兄も、だいぶ長いこと両親看てて、母親の認知症で自分もおかしくなりそうになってさ、もう無理って。私はしょっちゅう手伝いに行っていたけどさ、自分の自宅で看ていた訳ではなかったから、妹にまた家で看ろっては言えないさ〜ね。施設へは私も妹も週二回は行って、両親の顔見に行くよ。それでいいんじゃないかな」。

 今日のヘルパーさんは、お父さんが脳梗塞で倒れたことをきっかけに介護を学んで、今はヘルパーの仕事をしているそうです。親にはキツく当たってしまってたけど、ヘルパーで訪問介護に来たら、優しく丁寧に介護と向き合えるとも言ってました。介護を機に、人を見る目も変わったとか。「いろいろな家族があるし、介護の方法もいろいろあるから、どれが正しいかって言えないけど、両親のこと知らんぷりしないで、自分のやれることはやってるし、施設へ会いにも行ってるし、親が死んだら、あれもこれもやってあげればよかったって後悔するって言うけど、今の生活も大事だからね。自分は納得すると思う」と話してくれました。

 「これからも家で看ることはしないのなら、看取り介護までお願いするつもりなの?」とmizumiuが聞くと、「それはわからないさ〜。あと何ヶ月ってわかっているならできるけど、それは誰もわからないさ〜ね〜」と言い、「いつ死ぬなんて誰も分からないのが当たり前だもんね。でも、介護っていつまで続くから分からないっていうのが、またキツいんだよね」と二人して、介護の現状を見つめてました。

 mizumiuが両親を介護をしているという話しを聞くと、必要以上に、というか、まるでmizumiuがやってはいけないことをやってしまっているかのように、「介護は大変よ〜。本当に大変。私も経験あるから分かるよ〜。預けた方が、よっぽどいいよ。みんなやってくれるんだから。あんたは会いに行っておしゃべりしてきたらいいさ〜。だから施設に預けた方がいいよ〜。私も、自分の息子娘には、施設に入れろって言ってあるよ。誰も看きれないないよ。子どもに迷惑もかけたくないし。たぶん子どもらも看ないと思うし。あんた、自分のことはどうするの?結婚は?子どもは?後悔するよ。親恨むことになるよ。兄弟姉妹は誰も手伝ってくれてないって?あんたがやるからさ!あんた一人が犠牲になって・・・」とまくしたてる人もいます。

 そういう時mizumiuは、「そうですか〜。そうですね〜。なかなか大変ですよ〜。はい〜っ!」と聞き流しています。心の中は「だってしょうがいないじゃん!」の一言です。すぐに施設に入れられる状況でもなかったし、いっぺんに二人を介護するには、自分のことやってる時間がなかったんだし、兄弟姉妹と仲が悪いのは今に始まったことではないし・・・。「でも、ケアマネージャー始め、ヘルパーさん、デイサービスの職員さん達には、とても助けてもらっていますよ〜」と付け加えると、まるで聞こえてなかったように、「早く施設に入れた方がいいよ」とだめ押しの一言が返ってきます。

 今ブログ書いてて思ったんですが、「介護」というキーワードに過剰に反応するのは、やっぱり怖いんだと。自分が介護される立場になるのも怖い。介護するのも、自分の生活がなくなってしまうのが怖い。親や身内が、以前とは別人のようになるのを見るのが怖い。自分の体の自由が利かなくなるのが怖い。家に帰れず、施設にお世話になるのが怖い。人の目が怖い。

 介護ってほんとにキッツいですよ。つらいです。でもその中でも、すご〜く豊かな時間があるんです。mizumiuの場合は、父や母との何気ない会話や、お互いの意思疎通が出来て大笑いの時とかに感じる豊かな時の流れです。頻繁にはありません。でもそういう時間があると、その時は本当に、あ〜、こういうのいいな〜、幸せな時間だな〜と思います。ただそういう時間が持てるのは、介護している人間に余裕があるときだけです。疲れ果てて、ほんとにぼっろぼろになっちゃう時もありますから、睡眠や栄養、時間の余裕、心配事からの解放、そういう環境に身をおいて、自分自身をいたわる時間が、介護する人には必要です。

 ヘルパーさんが最期に、「施設に預けるイコール、マイナスなイメージじゃないしね。同じ境遇の人同士がそこにいるから、返って気が楽になることもあるみたいだし、家がいいのはわかるけど、それが出来ないというのも、お父さんもお母さんもわかってはいると思うよ。ただ自分ではどうにもならんから、お願いってなっているだけで、施設に入れたからって、Mさんのこと恨むこともないと思うよ。周りの人は、なんやかんや言ってくるかもしれないけどさ、自分は自分のやれることやっているんだから、言わせておけばいいんだよ。わからん人にはわからんし、自分がちゃんとやっているって思っているなら、施設に預けてもいいんだよ。あなたが本当にがんばってきているの、私たちはちゃんと知っているからね」と言ってくれました。

 「介護のやり方はいろいろだよ〜」と言って帰っていったヘルパーさん。ふと靴箱を見ると、父の靴がありました。とーちゃん靴履いてない?!(汗)最近父は車イスで移動するので、靴を家の中で履かせるのですが、それを忘れてしまっていました。mizumiuも介護タクシーの人と朝のご挨拶をしていたので、父の足下のチェックするのを忘れてしまってました。これからショートステイ先に靴を届けに行きます。




 

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