インスリンはお腹でも腕でもいいんだけど・・・。 [介護etc.]

 今日、父と母と一緒に、父の姉の四十九日法要に行きました。行く途中に母から聞いたことで、久しぶりにmizumiuの「何でそうなるの?意味が分からない!」スイッチが押されました。

 mizumiuは、頭でっかちなとこがあり、話しの整合性というか、これがあったからこうなった、という原因と結果の関係がクリアでないと、妙に気になるというか、聞き流せない時があります。少々メンドクサイ女なんですが、「ちょっと待って、なんでそうなるの?、誰が決めたの?、何の権限で?」みたいな「意味が分からない、つじつまが合わない」ことに関しては、ちゃんと調べる性格です。特に父と母の介護に関しては、カンファレンスでも、担当者会議でも、テキトーにしたことはありません。

 今回の???は、助手席に座った母が、「今日からインスリン、お腹じゃなくて、腕になったよ。キョウカイの人が来て、人前でお腹だして注射するのがよろしくないって言ったからなんだって。看護士さんも、急に変えろって言われてもね、とか言いながら、腕に打ってたよ」と言うのです。

 運転中のmizumiuはだいたい気分がいいのですが、母の話しを聞いて頭の中が「何で?」でいっぱいになってしまいました。母のインスリン注射に関しては、まだブログには書いてないのですが、年末、そして1月のカンファレンスでも、大きな問題になっていて、mizumiuが父と母の介護から離れるのに大きな障害となっているのです。だから母のインスリンに対してmizumiuはだいぶ神経質になっているのもあって、母を問いただしました。車の中での会話はこんな感じでした。

「どこかのキョウカイの人がやってきて、お腹に注射するのはダメで、腕にしろって言った?誰そのキョウカイの人?」
「どこかは分からない」
「キョウカイって教会?牧師さんたちが言ったの?」
「違う」
「誰?病院の人?老健施設の人たちなの?」
「違う、別の人たちだって。見に来て、そう言って帰ったって」
「はぁ?意味分からない。その人たち、医者なの?」
「違う。キョウカイだって」
「だから、どこのキョウカイで、その人たちは、どういう人たちなの?」
「わからない」
「インスリン注射って、医療行為だよ。医者でもない人が、医療行為に口出しできるわけ?意味分からない。それにお腹に注射したほうが、インスリンの効きが若干早いって、通院していた病院の先生と奥さん(看護士)に言われたから、それまで腕にしてたのをお腹にしたんだよ。お母さんだって、腕に毎日注射されて、腕が痛いって言っていたでしょ。なんで勝手に場所変えるわけ?お母さん、お腹出すの恥ずかしいって言ったの?」
「ううん」
「周りの人が、お母さんのお腹見たくないって言ったの?」
「ううん」
「誰か、施設の利用者が何か言ったわけでもない、お母さん本人が言ったわけでもない、どこかのキョウカイの人がたまたま来て、お腹は止めて腕にしろって言ったんだね。医者の先生が言ったわけでもないんだね。そのキョウカイの人、何者なんだろう。どんな権限で、そう言うことが言えるわけ?」
「・・・」

 インスリン注射は、医療行為であり医者か看護士などの医療従事者か、家族しか打ってはならないそうです。このことは、特に母を有料老人ホームに入所させるのに大きな障害となっています。追々詳しくブログに書くつもりですが、有料老人ホームに入所させた時、併設されたデイサービスへ通えば、そこには看護士さんがいるので、インスリン注射を打ってくれますが、日曜日とかデイサービスがお休みまたはデイサービスを休んだ時は、有料老人ホームには介護士しかいないので、家族の方に注射しに来ていただかないと預かれない、と言われていたのです。

 ほとんどの有料老人ホームは、医療行為の出来る看護士がいないので、母のインスリン注射は大きな壁になっていたのです。毎週通うとなるとmizumiuの介護負担が続くので、他の方法はないかと、相談員と話し合いを重ねていたのです。それに母は、インスリン注射をしても血糖のコントロールが上手くいってなくて、医者の指示を受けながらインスリンの種類を変えたり、注射するのを朝からお昼に変えたりして、検査している最中なのです。

 「血糖のコントロールが出来ていない今の状態だと、どこの有料老人ホームも預かってくれないだろうと私たちは予想してます」と相談員さんに言われていたので、mizumiuは「ミドルステイが終わったら、再び自宅介護・・・」というのもあったので、インスリン注射の場所の「勝手な」変更には、強く反応してしまいました。老健施設へ戻ったら父と母両方の相談員さんがいたので、早速インスリン注射について聞いてみました。

「母から聞いたんですが、インスリン注射、お腹にしてたのを腕に変えたそうですが、なぜですか?」
「食堂でお腹を出して、インスリン注射をしているのを見たそうで、それは衛生的にどうかという話しが出たみたいで・・・」
「どこの誰なんですか、その見たっていう人たちは?」
「介護保険料を使っている施設で、ちゃんと介護がされているのかを見に来る人たちで・・・」
「では、お医者さんではないんですよね。なんでその人たちが、医療行為に口出しできるんですか?老健施設の母の担当のお医者さんの指示ではないんですよね」
「はい、現場の看護士が、視察に来た人たちの指摘をそのまま判断したそうです。それはこちらの問題でして、ちゃんと確認してから、もう一度説明させていただきます。ただ、皮下脂肪のある場所ということで、お腹に注射するのと腕に注射するのとで、今使っているインスリンの効果に差はないそうなので、血糖コントロール自体には問題ありません」
「そうだったんですか。でも私からすれば、どこの誰ともわからない人が、お腹はダメで腕にしろっていう話しにしか聞こえなかったので、確認させていただきました。母もたまにおかしなことを言いますので。でも、今まで問題にしていなかったことを、その一言で変えるというのは、それも医療行為ですよね。お腹を見せるのがどうの、衛生的にどうの、というのであれば、現場の人が対策を考えればいいことだと思うんです。たくさんの利用者さんを少ない人数で看るのは大変なことじゃないですか。だから現場は現場のやり方でいいと私は思うんですけどね。腕にするということに決めるなら、それもこちらのお医者さん、老健施設で決めたことであれば、それでいいんです」

 少々、語気が荒くなって話してしまったmizumiuですが、大事なことだと思ったのでちゃんと話しをしました。施設に視察に来たのは、恐らく役所関係の人たちでしょう。お役目だからしょうがないですが、その権限の使い方には、もっと慎重になってほしいなと思います。現場を知らない人がたまたま見たことで、好き勝手な発言をするというのは、どこにでもある話です。それに振り回される現場というのも、残念ですが多くあると思います。

 衛生的にどうかというのも、インスリン注射する際には、必ず消毒液の脱脂綿で注射する場所を消毒するので問題ないと思います。それに食堂でのインスリン注射がよくないと言っても、食事の前にインスリンを打つのはごく普通のことで、インスリンを打ってから食事までの時間が空いてしまうと、低血糖になったりする可能性も出てきます。食事の直前に注射するなら、食堂で打つのが一番確実です。そういった実情を踏まえて、少ない人数で多くの利用者の世話をしなくてはならない現場ならではの実情を合わせて、対策を考えればいいと思います。

 「現場の看護士が勝手に変えた・・・」で話しを済ますのも、現場全体にとってよくないと思います。なぜなら上からの指示に反応するのは、日常的になっているからだろうなと思うからです。お腹にしようが腕にしようがそう大きな問題ではないことだから、そう目くじらたてることもないと思うかもしれないけれど、現場の看護士の権限を認めているのならまだしも、施設側はそれを勝手な判断だと言っているのです。

 だからと言って看護士さんを責める気はさらさらなく、mizumiuが言いたいのは、組織の中で何かを変更する時は、全体の共通理解に基づいて行うべきだと思うのです。ましてや、インスリン注射は医療行為です。それも医者の指示のもと血糖コントロールを検査している最中の入所者のインスリン注射で、それは家族の介護環境にも関わってくるのです。神経質になっているmizumiuの過剰な反応だと思われてもしょうがないですが、それでも、mizumiuは納得いかないことに口を閉ざす性分ではないので、今日は久々に口がよく動きました。

 
追伸
 家へ帰る車の中で思ったのですが、お腹に打つのと腕に打つのと、大して差がないなら、どちらでもいいと思うけど、でも、今は温かい沖縄でも冬で寒い。利用者のほとんどが長袖を着ている。袖を上げて二の腕を出してインスリン注射するより、服を引っ張ってお腹を出して注射する方が、手間も少なく短時間で出来る。それに母は、麻痺している左腕ではなく、右腕ばかりに注射されるし、痛くなるから腕に注射されるのを嫌がっていた。だから、やっぱり母はお腹に注射してもらう。明日そのように伝えようと思います。







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