母と映画鑑賞、父の笑顔。 [介護etc.]

 今日、母と映画を観に行ってきました。

 観てきたのは、「アナと雪の女王」(吹替え版)です。大ヒット中で歌が素晴らしいと聞いていましたが、映像も神田沙也香さんや松たか子さんの声も表現もさすがでした。母も、満足していました。

 でも今日母は、映画に行くのに乗り気じゃなくて、「お父さんを一人置いて行くのは申し訳ない」とか、「お前が行くって言うから行くんだ」とか、「行かなくてもいいんだよ別に私は」な態度を取りました。「お母さんが映画観たいって言うから準備して来ているのに、行きたくないなら別にいいよ。どうするの?行くの、行かないの?」とmizumiuも強気で応えました。でも、結局母はかまって欲しいだけで、少しわがまま言いたいだけなのが分かるので、今日はmizumiuが大人になって、母をなだめてよいしょして、観てきました。

 母は映画を観たら、必ずチラシを2枚もらって帰ります。いろいろな説明を読むのが好きなのもありますが、施設の職員さんと映画の話しをするのが楽しみのようです。mizumiuも映画を観るのは大好きなので、母を連れて行くのはぜんぜん平気なのですが、介護の必要な母には尿や便失禁がついてくるので、ただ楽しいだけで済む映画鑑賞ではありません。

 映画館の障害者のトイレには、ウォッシュレットがついていないので、おしっこだけなら対応出来ますが、便も出ている時は、急いで家に戻ります。お尻をキレイにするのに、トイレットペーパーだけでは足りないし、便がいつ止まるかも分からないので、家のトイレでキレイに水洗いします。mizumiuの服に便がついてしまってはエラいことになるので、家のトイレで、汚れないように服を脱いで対応します。

 便が出ている時は車の中はうんこ臭くなることもあります。映画を観て楽しむがメインですが、介護は消えてなくならないので、気持ちの切り替えが大事です。映画を観ている時に、隣の母から臭ってくることもあります。ほんの少し臭うだけですが、mizumiuの鼻は敏感なので、おならやおしっこが出た時の臭いも嗅ぎ分けます。まわりにも迷惑をかけてしまうことにもなるので、座席に座る時には、ビニールのカバーを持っていくし、観客が少ない時間帯を狙って映画を観に行きます。

 施設に戻って父の食事の補助を少し手伝いましたが、今日の父は意識がハッキリしていて、mizumiuの問いかけに、目を開けてこちらを見て、声を出して応えてくれました。とってもうれしかった〜。母にも父に話しかけるように促すと、今度は話している母の方をちゃんと見てました。今日映画観てきたよ、外は雨だよ、と、食事介助をしながらたくさん話しかけましたが、ちゃんと聞いているのが分かりました。父の母校の早稲田大学の校歌を携帯で聞かせると、顔をくちゃくちゃにして聞いていました。

 普段の父は言葉を発しないし、反応も少ないのですが、今日みたいな日もあります。こういう時間が持てるのは、本当にうれしいです。「お父さん、今日は雨だし、最近お天気悪いけど、天気が良くなったら、mizumiuとドライブに行こうね〜」と言ったら、反応しませんでした。「mizumiuと二人は嫌なの?」と聞くと、「うん」と応えるではありませんか!「お母さんも一緒がいいの?」と聞くと、「うん」と応えました。「お父さんたら、も〜!」とmizumiuが両手で父の顔を挟んでゴニョゴニョすると、顔をくちゃくちゃにして反応しました。それを隣で見ていた母は、「人徳の違い」と勝ち誇ったように言い放ちました。50年以上連れ添った夫婦ですから、腹は立ちませんが、こんなふうにたまに父と母におちょくられています。幸せな時間でした。
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