母の苦手なあの人。 [母]

 母には施設の中に何人か、そりが合わないというか、苦手に感じている人がいます。

 その一人が、エロスに開花した認知症のある女性の利用者さんです。時々、ショートステイを利用するらしく、施設に来ると、食事の時は父と母と同じテーブルに付くみたいです。昨日、mizumiuがお見舞いに行った時はいませんでした。

「あの人、いないじゃん。帰ったの?」
「やっとだよ。いつも口をへの字にしてこっちをにらんでた」
「でも、もう何も言ってこないでしょ」
「この間、私の顔を見て、今日はお美しいですねって言ったんだよ。私は昨日も今日も同じ顔しているのに」
「あの人、視力ほとんどないんはずだよね。ふふふ、いいじゃん、美人だってほめられたんだから」
「わたしゃ、そんな風なこと人に言ったことないからね、何言ってんだ〜って、あの人の顔まじまじと見てしまったよ」
「人間はさ、感情の生き物さ〜ね〜、昨日はそう思わなくても、今日はきれいだな〜と思うこともあるわけさ〜」
「そういうもんかね」
「お母さんは、あの人に、お父さんと結婚させてくださいって言われて、私の旦那に何を言うか〜って怒りもあって、偏見持ったんじゃないの?あの人、もしかしたら、お母さんと仲良くしたいのかもよ」
「そうかね〜。私は一度嫌だと思ったら、その人の悪いとこばっかり見てるさ〜」
「まぁ、そういう時もあるね〜」

 こんな感じで、母も他の利用者さんとの間でストレスを感じることがあるようです。集団生活なので致し方ないことですが、高齢者の間でも、認知症や体に麻痺を抱えても、感情の波は出てきます。当たり前です。普段の母は割とおおらかに構えていて、そんなに人に怒ったりしないので、他の利用者さんとトラブルになることはまずありません。

 しかし、だからと言って、ほったらかしはダメで、ある程度の感情のケアは必要だと感じています。意外に打たれ弱いというか、気が小さいと言うか。その点、父はそれほど周りには影響されません。だから母はなにかと父を話の引き合いに出すのです。

 「お父さんのことはいい、お母さんはどう思ってるの、お母さんのこと聞いてるの!」とmizumiuはよく言うのですが、あれは、母の気の弱いとこが出ているのです。それに気づいたのも最近なんですけれど。職員さんには遠慮がちになる母なので、母の感じる人間関係のストレスは、mizumiuが聞いて発散させるのが良いかと思い、母が話をする時には聞いていますし、お見舞いに行った時に、周りの利用者さんとの関係をさりげなくチェックしています。結構いろんなことに気がつくmizumiuです。(笑)
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